下北沢で夜カフェするならここ!音楽と珈琲「いーはとーぼ」

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近頃すっかり様変わりしてしまった、下北沢の街。
南口と北口が繋がって便利になったのは良いのですが、駅前にあった闇市の名残の市場が消えてしまったのは、かなり残念に思います。
とはいえ、音楽や演劇の街としては、変わらずあり続けることでしょう。


1977年(昭和52年)創業の「いーはとーぼ」は、北口のビルの2階にある、10数席の小さなお店。
階段の途中にも上がったところにも、演劇のチラシがびっしりと吊り下がっています。
下北沢では良く見る光景です。
かく言う私も、何度かチラシを設置させて頂きに行ったことがありますし、そのついでにお茶を飲んでいったこともあったと思います。
「レトロ喫茶東京」の取材にと行ったことも、実はありました。
でもその時は、食事をしたかったのですが、メニューにはドリンクとケーキくらいしかなかったので、仕方なく別のお店に行ったのでした。

今回は帰宅途中、乗り換えのついでに立ち寄りました。
雨の夜でしたが、お客は結構入っています。


流れているジャズが、何とも心地良いのです。


スタッフの女性に、チョコレートケーキセット(750円)を2種類あるブレンドコーヒーの、苦味の強い方でオーダー。
テーブルには、花瓶に生けられた花や額縁、、ピーターラビットの秤などと共に、謎のオブジェが飾られています。


店内には本棚も。店名に「いーはとーぼ」とある通り、宮澤賢治の童話が並べられています。


そういえば先日行った「あんず村」を私は宮澤賢治っぽいと表現しましたが、高円寺の「七つ森」といい、各地にある「山猫軒」といい、宮澤賢治ほど喫茶店と相性の良い作家はいないな、とつくづく思います。
詩人でも童話作家でも小説家でも、あの喫茶店は○○っぽい、と表現されるような日本の作家はいるでしょうか。
北原白秋、小川未明、芥川龍之介・・・うーん、思いつきません。
(阿部公房っぽいバーとか、谷崎潤一郎っぽい料亭、ならあるかもしれません)

(読み返していて自分の迂闊さに気付きました。北原白秋には、邪宗門グループのお店があるではありませんか!
失礼しました)


そんなことを考えているうち、運ばれて来た珈琲とチョコレートケーキ。


暗めの照明に映えます。これぞ陰影礼賛。
チョコレートケーキはテリーヌ、と呼ばれるようなもので、とても濃厚。
苦味の強い珈琲と良く合います。


凝縮された味わいを堪能して、満足したところで、新たなお客様がいらっしゃいました。若いお嬢さんです。
「満席です」とスタッフさんが申し訳なさそうに断っているのを聞いて、「もう出ますから」と席を譲りました。

※いーはとーぼ
住所:東京都世田谷区北沢2-34-9 第一トキワビル2F
電話番号:03-3466-1815
営業時間:12:00~24:00、無休

いーはとーぼ

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