月工場のハッピーエンド。「MOON FACTORY COFFEE」へ連れてって

三軒茶屋はお洒落な要素と下町っぽい要素が混ざった街、なのだそう。
何軒か気になる喫茶店があり、探し歩いていました。
小さい飲み屋さんが点在する一角の雰囲気は、阿佐ヶ谷あたりに少し似ているかも？
MOON FACTORY COFFEEのある筈の場所でしばし迷子。
ぐるりと周りを見渡すと、ビルの2階に三日月の描かれた看板を見つけました。

無機質な工場風だったり鄙びたマンションだったり、というのがオシャレというお手本のようなお店です。

コンクリート剝き出しの壁や天井にシンプルなランプ。

お店の片隅に無造作に積まれた本やレコードは、販売もしているようです。
細長いカウンターの席に座り、これまたシンプルなメニューを拝見。

ストレートコーヒーはカップかマグかでお値段が100円ほど違います。
「手回し焙煎機を使用」と但し書きのある、自家焙煎ストレート（数量限定）EFコーヒーのカップ(750円)を注文しました。
合わせて、自家製チーズケーキ(600円)も。
EFというのはブレンドに付けられた名前なのでしょうか。
コーヒー、紅茶それぞれ数種類。他は生グレープフルーツジュース(850円)と、ビール(ハートランド500ml、900円)のみ。

聞こえるか聞こえないかくらいのボリュームで流れる音楽。
とてもストイックです。
人気のあるお店らしく、何組かのお客が入っていましたが、それぞれの話し声も密やかでまるでBGMのよう。
丁寧に淹れられたコーヒーが、運ばれてきました。

かなりしっかりした苦味のコーヒーです。
深煎りのコーヒーは好きなのですが、この日の体調ではちょっときついかな、と思われる程だったので、深煎りを注文しなくてよかったと思いました。
小さなお皿に入れられた、3粒のレーズンチョコが添えられているのが嬉しい。

断面がとても美しいチーズケーキにも、手を伸ばしてみました。

濃厚でありつつも、爽やかな酸味。
片手間に頂くのが勿体無くて、集中してじっくり味わいました。
1時間半程滞在しましたが、お客が皆腰を据えていて、帰る気配がありません。
自然と長居したくなるお店のようです。

あとでインターネットの情報で知りましたが、村上春樹の「象工場のハッピーエンド」に由来する京都の「ELEPHANT FACTORY COFFEE」の姉妹店なのだそう。
なるほど、気の利いた空間であるのも道理です。
またいつか、ふらりと迷い込んでみましょうか。

※MOON FACTORY COFFEE
住所：東京都世田谷区三軒茶屋2-15-3 寺尾ビル2F
電話番号：03-3487-4192
営業時間：13:00～翌1:00、木休