上品なマダムが切り盛りする、都内屈指の名店「ネルケン」

2019/2/6 高円寺

高円寺で最も好きなお店と言っても過言ではない、ネルケン。以前は、友人たちと随分通ったものです。
創業1955年(昭和30年)と言いますから、今年で64年目ということになります。
前々から「レトロ喫茶東京」で取り上げたいと思っていましたが、今回遠方からのお客を案内するという、又とない機会を得ました。

燦々と日差しの降り注ぐ屋外から、一歩中に入ると、そこはもう別世界。

とはいえ、窓からは外の光も入ってきますので、決して外界から隔絶された空間という訳ではありません。
この明暗のコントラストが、私は大好きなのです。
4人でお邪魔したのですが、マダムが「お好きな席にどうぞ」と仰って下さり、少し迷って窓際のテーブルを選びました。

店内は木の幹をそのまま並べたような仕切りで区切られていて、その人工的過ぎない室内装飾やテーブルの配置も、心惹かれるポイントです。

到るところに掛けられている油彩画も、大きすぎず小さすぎず、モチーフが静物や外国の町の風景なのも、主張しすぎない感じで良いです。

懐かしいだるまストーブも。

皆食事がまだでしたので、チーズ・ベーコントースト(370円)を。私は、皆同じだとつまらないかなと思ってコーヒー(500円)とジャムトースト(330円)にしました。
他の人たちのドリンクは紅茶(500円)、ロシアティ(530円)、ロイヤルミルクティ(580円)とそれぞれ違うもの。
注文を取ったマダムは「少しお時間頂きます」と奥へ戻っていきました。
確かに出てくるのはゆっくり目でしたが、個人の喫茶店として遅いという程ではありませんでした。

運ばれてきたトーストは、焼き加減も具の乗り方も程良かったですし、パンも美味しかったです。

そして何より、コーヒーが美味しいのが嬉しかったのです。