絶品フレンチ並みのお料理が頂ける、稀有なレトロ喫茶「アザミ」

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以前から名店との噂を聞いていた「アザミ」。
中野ではどうも喫茶店運が悪く、探し回った挙句どこにも寄れないまま帰ることも多かったのですが、この「アザミ」も寄ろうとした日がタイミング悪く定休日の日曜だったりと、なかなか来れずにいました。
1959年(昭和34年)創業だそうなので、かなりの老舗です。


外観は普通の喫茶店。レトロ喫茶ブログを始める前は、何度も前を通り過ぎていたのに、気付かなかったお店でした。
入ってみると、こぢんまりとした店内はお客で一杯。スタッフさんが忙しそうに働いています。

入口の可愛らしい木製の看板はいかにも喫茶店でしたが、店内にはまるでビストロのような黒板に、手書きのお勧めメニュー。


テーブルのメニューにもかなり本格的なお料理の説明があり、ただの喫茶店ではないと伺えました。
ナポリタンAZAMIスタイル(1180円)と、霧島鶏のクリームソース(1380円)のパスタにし、一つはサラダ・コーヒーor紅茶付きのセット(プラス200円)でドリンクをホットコーヒーでオーダー。
ナポリタンには「オーガニック栽培の玉葱 きぬさや パプリカ ベーコン等のアマトリチャーナ」と説明書きがあります。
料理が出てくるまではやや時間が掛かりました。見ると、キッチンは狭く、3人のスタッフが働くのはかなり窮屈そう。
下げたお皿やコップは片隅のテーブルに山積みになっていましたが、調理しながら洗い物が出来るようなスペースは無さそうでしたので、さもありなんという感じでした。

出窓のグリーンが美しい。

やがて運ばれてきたパスタは、美しく高く盛られていて、ナポリタンの頂上にはパルミジャーの上に糸唐辛子、クリームソースパスタの上にはプチトマトとセルフィーユ。


外見が芸術的なだけでなく、お味もとてもしっかりしていて、納得の美味しさでした。
コーヒーは酸味が強めで、作り置きなのか香りが無く、ちょっと残念。


お料理があまりに美味しかったので、デザートも頼むことにし、「フランカーメル」のセット(930円)を再びホットコーヒーで。
こちらの説明書きには、「カスタードプリンに種子島の安納芋ペーストで、モンブラン風にしました」とあります。
運ばれてきたフランカーメルを見て、思わず歓声を挙げました。
フレンチレストランでもそうは見られないくらいの凝った盛り付けだったのです。


金のリボンのような飴細工が、中央に乗った栗の下から四方に伸びていて、プリンはカスタードプリンと言いつつミルクコーヒーのような色をしていて、その上に安納芋のペーストが盛られ、生クリームと無花果のジャムが添えられています。
周囲に敷かれたカスタードソースは焦げ目がついていて、香ばしさがあり、甘さの中のアクセントとなっていました。
それにしてもこのお店、開店当初からこのような凝ったお料理を出していたのでしょうか。
キッチンの作りからして、最初は普通の喫茶店だったのかな、という気もするのですが。


見た目も美しく、素材にも拘り、味も美味しい、と三拍子揃ったお料理、お近くにお出での際には是非味わいにいらしてみて下さい。

※アザミ
住所:東京都中野区中野3-33-9 中野駅南口ビル 103
電話番号:03-3381-4763
営業時間:11:00~23:00、日休

アザミ

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