喫煙者の楽園。「ミモザ」で古色に染まる日

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新富町のギャラリー ステージワンの企画展にお誘い頂き、在廊中のある日。
来てくれた友人と共に、ギャラリーオーナーの奥様とお嬢様が営むという、近くにある「ミモザ」を訪れることにしました。
実は以前、今回誘って下さった友人の参加する展示を見に来た時、ミモザのことを聞いて行ってみたのですが、もう閉店です、と言われ残念ながら入ることができなかったのです。
オーナーによればこの辺りで最古、とのことですが、東京オリンピックのあった1964年(昭和39年)創業とのこと。


入口の丸く窓が切られ、その真ん中を横切る板に「ミモザ」と店名が書かれている扉を開けると、琥珀色の店内の奥からマダムが「いらっしゃいませ」と声を掛けて下さいました。


BGMはテレビの音。
テーブルにはコーヒーかすの敷き詰められた灰皿。
オーナーが言うには、今煙草が吸えるお店が少ないので、お客様が詰めかけて大変なのだとか。
メニューは、壁に貼られた一枚の紙です。


コーヒーセットのスパゲッティー(880円)をナポリ(ナポリタン)で頼むことにしました。
スパゲッティーには他に「しお、正油」とあります。この3種類のみとはなかなか珍しいラインナップ。
友人がドリンクを紅茶に変更できないか聞いたところ、コーヒーのみとのことでした。
ミモザのあるビルの上もギャラリーになっていて、オーナーはこちらも経営しているそうです。


窓に吊るされたウォールポケットにポストカードがぎっしりと入っていますが、今まで展示された方々のものでしょうか。


壁にも、額がいくつも飾られています。


本棚の本はほとんど、サラリーマンが好みそうな漫画です。

ナポリタンが運ばれてきました。


柔らかめの麺に、ハム・ピーマン・玉ねぎが入って、味付けも程よく、王道の喫茶店のナポリタン。
しおや正油の具も同じなのかな、と少し気になりました。


コーヒーは少し薄めだけどバランスが取れていて、普段コーヒーを飲まない友人も飲みやすいとの感想でした。
しばらく滞在しているうち、友人が追加オーダーをしようかな、と言い出しました。
写真で見た「ミックスジュース」の色が緑がかっていたのが気になり、スタッフさんに「何が入っているんですか?」と尋ねると「言った方が良いですか?」とのお返事。
「言わない方がお楽しみで良いかな、と」
それで気になり、私も頼むことにしました。


運ばれてきたミックスジュース、飲んでみるとメロンとミルクの味がします。
でもミックスジュースというからには、それ以外にも入っているはず。
何だろう、バナナ?
お会計の時、マダムが種明かしをして下さいました。
「メロンシロップ、牛乳、缶詰のみかんが入っています」
みかん!それは気付きませんでした。
友人も気に入ったようで、次はサンドイッチを食べにこよう、とのこと。
私もまたギャラリーに来た時、お邪魔しようと思います。

※ミモザ
住所:東京都中央区銀座2-13-2
電話番号:03-3541-7384
営業時間:11:00~18:00、日休

ミモザ

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