老舗の風格!「コーヒーロッジ ダンテ」でマスターの矜持を知る

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随分前に一度行ったきりだった、「コーヒーロッジ ダンテ」。
この「レトロ喫茶東京」でも、いつ行こうかとタイミングを計っていましたが、西荻窪の近くに引越してきたのだから行かないと、と漸く足を向けました。
最近、ツイキャス配信にてダンテ「神曲」の朗読をしているというのも、タイミング的にはちょうど良いと思ったのです。


お店の前には「携帯電話の使用お断りします」「店内禁煙です」等の張り紙が。
クラシック喫茶などでは会話禁止もよくありますので珍しくはないものの、ちょっと緊張します。


店内は記憶にあるより明るく、お客でカウンター以外はほぼ埋まっていました。
店内には、優雅なフルートのコンチェルトが流れています。


段差のある床の作りは、まだ取材には行っていないものの、何度も出演させて頂いたりお客でお邪魔したりした、阿佐ヶ谷ヴィオロンを思わせます。
端切れのよいマスターの「いらっしゃいませ」の声に、「奥空いてますか?」と訊ねると「どうぞ」と手振りで示して下さいました。


メニューを見ると、コーヒーは苦味と酸味が星マークで示されていて、「ダンテ ブレンド」(550円)は★。
いつもなら★二つ半分のイタリアンコーヒーとかに行きそうなところですが、やはりここはブレンドにしました。
それにしても、ブレンドの他がイタリアンコーヒーとエスプレッソとは、少し変わったラインナップです。
後で思うと、店名が「ダンテ」なので、イタリア風にまとめているのかもしれません。
フードはクロックムッシュとケーキ類が2、3種類。
一枚のみのメニューにあった「セラ・ルージュ こだわり卵のバウムクーヘン」(220円)が気になり、それにしました。

壁にはずらっと水彩画や油彩画の額が掛かっています。

しばらくして運ばれて来たダンテ・ブレンドは、柔らかい苦味。
濃い目が好きな私でも、満足のできる美味しさでした。


「バウムクーヘンは温かいうちにどうぞ」とマスター。
フォークで切り分けて口に運ぶと、温められた為か卵の香りがふわっと立ち、なるほどこれは温める意味がある、と思いました。


店内のお客様で、スマホを弄っていた人もいたので、あ、そうか携帯電話禁止は、通話が禁止ということだな、と思い至りました。

18時半を過ぎ、お客が帰り始めたな、と思ったら、「閉店時間です」とのお声がかかりました。
コロナで早めに閉店しているようです。
写真撮影の許可をお願いしたら、快くOKして下さり、安心しました。
口調がきっぱりしているので、厳しい方なのかな、と思いましたが、誤解だったようです。
久しぶりに来ました、とお話したところ、「全く変わってません」と仰います。
「でも、この通りはすっかり変わりました」
「それいゆさんとか物豆奇さんとか、昔からのお店も多いですよね」
「そうですね、西荻は変わってないお店も多いかもしれない」
コロナの影響で、一時期は16時くらいで閉店していたとのことです。
でも、生活スタイルの変化か、昔より皆帰宅時間が早くなっているかも、とのこと。
近くに越したのでまた来ます、とお伝えしてお店を出ました。
次に行った時には、マスターとダンテについてお話できれば、と思います。

※コーヒーロッジ ダンテ
住所:東京都杉並区西荻南3-10-2
電話番号:03-3333-2889
営業時間:12:00~19:00、無休

コーヒーロッジ ダンテ

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