上質だけど寛げる、「アンセーニュ・ダングル 原宿店」

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アンセーニュ・ダングル 原宿店は昔、近くに住んでいた友人夫婦に連れて来て頂いた、思い出の場所です。
去年自由が丘店を訪れましたが、席数こそ70席と、40席の原宿店の倍近い広さながら、原宿店とほとんど変わらない美意識を持っておもてなしをされていることに、驚きを覚えました。
1975年(昭和50年)の開店以来ずっと、数日に一度専門店より届けられる、テーブルの上の14本の薔薇は、全て異なる品種なのだとか。
ある日の夜、近くでの用事の後に立ち寄ってみることにしました。


看板の特徴的な文字も、その横に吊り下げられた赤いポットも、自由が丘店と同じ。


もちろんテーブルの中央には、色とりどりの薔薇。


19世紀のファッションイラストと流れているジャズが、小粋なフランスのカフェを思わせます。
店内の作りがとても凝っていて、微妙な高低差があったり壁に凹凸があったり。


こういう、変化のある光景がとても好きなのです。

こんな壁龕も、あちこちに。

メニューも自由が丘店と、ほぼ変わらないようです。
フードはやはり、ガトー・フロマージュ(500円)とクロック・ムッシュ(700円)のみで、今日はクロック・ムッシュと決めていました。
と、メニューに「琥珀の女王」(850円)とあるのに気付きました。
これは、池袋の皇琲亭にあった「アンブル ドゥ レーヌ」と同じではないですか。
気になりつつも、ブレンドコーヒー(フレンチコーヒー)(600円)を注文。

飾り棚には、カフェの本なども。

いつものように許可を頂いて、他のお客様が入らないように撮影。
少し経って運ばれてきた珈琲は、珍しいロイヤルコペンハーゲンのお家の柄のカップで供せられました。


深みのあるエイジングビーンズで丁寧に淹れられた珈琲、温度も程よく、やはり抜群に美味しい。
クロック・ムッシュがまた、絶品です。


焦げ目のついたトーストの香ばしさと、ホワイトソースのコクが相まって、至福の味わいでした。
何組かいらしたお客様が帰られてからマスターが、「今はお客様がいらっしゃらないので(撮影)どうぞ」と声をかけて下さいました。
こういうお心遣いが、本当に嬉しく思えます。

店名と模様入りのガラスが美しい。

「ジリリリリリ」と電話が鳴り、マスターがカウンターの内側に屈んで応対していました。
電話機本体は見えなかったのですが、おそらく黒電話ではないかしら。
変わらずに在り続けることの尊さを感じられる、貴重なお店だと思います。

※アンセーニュ・ダングル 原宿店
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-61-11 第二駒信ビルB1F
電話番号:03-3405-4482
営業時間:10:00~23:00、無休

アンセーニュ・ダングル 原宿店

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