学生街に佇む「珈琲林檎」の忘れ難いひととき

2019/5/4 2019/5/11 練馬

江古田の街には、何軒か個性的なレトロ喫茶があるというのは何となく耳にしていました。
江古田に用事が出来、どこに寄ろうかなと探していて、ごちゃっとした店内の写真に目を留めたのが「珈琲　林檎」でした。
雨模様の休日の昼下がり、駅から少し歩いて辿り着いたのは、和の雰囲気を持つこじんまりしたお店。
入口の黒板には「本日のストレート」の文字。珈琲への期待が高まります。
入ってみると、入口横に図書スペースのような、本棚に囲まれた6人掛け位のテーブル席。

そしてカウンターと2人掛けのテーブル席が並ぶ、全部で20席弱の細長い店内。

写真で見た雑然とした雰囲気は、カウンターに積み上げられた本や書類の束の為のようでした。

でも、多角形のランプやカウンター上部の装飾など、細部はなかなか洒落ています。

壁の釘に掛けられている丸い形のメニューを手に取ってみると、食事メニューはパン系のみのようです。
ランチサービスを頼もうとしたところ、「休日はやっていないんです」と申し訳なさそうにマダム。
それで、ブレンド(420円)と、ピザトースト(540円)を頼むことにしました。
壁には様々な工芸品や写真が飾られていて、また、入口付近のショーケースにはハンドメイドのアクセサリや猫の置物などが販売されています。

やがて、丁寧に淹れられた珈琲が運ばれて来ました。

苦味が立っていて、冷めても美味しい珈琲です。
コーヒーカップはブランド物ではないですが、レトロで可愛いデザインに拘りを感じます。
それからまた少しして運ばれて来たピザトーストは、4等分されたピースそれぞれにピーマンの輪切りと玉ねぎ、ベーコンが乗せられています。

パンはふんわりしていて、チーズはどこまでも伸びるので、フォークで絡め取りながら頂きました。
割と長い間滞在しましたが、その間マダムも他のお客も周りを気にすることなく、それぞれの時を過ごしていました。
温かみがありながらも、自由気ままなこのお店で過ごした時間は、きっと忘れられない思い出となるでしょう。