これぞ喫茶店のあるべき姿、と嬉しくなってしまう「珈琲亭」

2019/1/26 世田谷

京王線や小田急線の駅には、度々所用で行くことがあります。
用事の前に、気になっていた喫茶店に寄ろうと思っていたのですが、ラストオーダーの時間を過ぎてしまうことに気付き、他のお店を探していて、ここ珈琲亭を見つけました。

看板は何の変哲も無い感じですが、見上げたビルの煉瓦の壁とバルコニーのような円形の張り出しは、ちょっと気になる意匠です。
最近行く喫茶店に2階のお店が多いな、と思いながら階段を上り、扉を開けると、

そこは明るさといい広さといい思う存分寛げそうな、ゆったりした喫茶店！

流れているスロージャズもいい雰囲気で、ここは当たりだった、と嬉しくなってしまいました。
年配の、ご夫婦らしきお二人がお店を切り盛りしていて、接客も過不足ありません。

店内で目を引くのは、中央にある大きな電話ボックス。何故か扉が開いたままになっています。

他は、幾つかある仕切りのそれぞれにコーヒーミルが置かれているくらいで、絵が掛かっている訳でもないのですが、小ぶりな吊りランプや木や煉瓦の仕切り、床のタイルなどの調度が充分に装飾的なのです。
何もかもが程好く心地よいとお店いうのも、なかなか珍しいような気がします。

ケーキ(330円)は何があるのか聞くと、今はチョコレートだけとのことなので、ブレンド(420円)とチョコレートケーキを頼みました。
330円でもお安いですが、セットだと更に50円引きとのこと。郊外だからでしょうか、大分リーズナブルです。

コーヒーを一口飲んでみて、家で飲むコーヒーと香りや味が似ているな、と思いました。
あまり気取ったところのない、手軽な美味しさです。
ケーキの方も、チョコレートのコーティングが柔らかく、クリームが軽くて、手頃なおやつという感じ。
30数席程の店内は全面喫煙可とのことなので、混み合っている時はちょっと煙たいかも知れませんが、フードメニューも割と充実しているようなので、ランチにも良さそうです。
ネットで調べても定休日や電話番号が不明なのが不思議ですが、そういう情報をあまり公にしたくないお店もあるのだと分かってきましたので、何度か伺ってみて、機会があるようなら聞いてみようかと思います。