学校帰りの寄り道は「スプーンハウス」で決まり
「スプーンハウス」というどことなくメルヘンチックな名前からは、いかにも女の子の好みそうな可愛らしいお店を想像してしまいます。
近くに住む友人が教えてくれたこのお店に、ある日の午後、途中下車して立ち寄ることができました。
お店は予想していた程メルヘンチックな訳でもなく、サラリーマンが休憩していても違和感のないような雰囲気。
お客でいっぱいの人気店とのことでしたが、20数席程の店内はこの日は比較的静かでした。
年配のマスターが一人で切り盛りしているとのことですが、この広さで満席だったら、かなりオペレーションが大変なのではないでしょうか。
やっぱりホットケーキかな、と、(シーズン)と書いてあるイチゴクリームのパンケーキ(530円)を、コーヒーのセット(210円)で頼みました。
店内には、何枚もの小さな額絵やペコちゃんなどレトロなポスター、澁澤龍彦展のチラシなどが飾られていました。
ポップな色調に惑わされますが、よくよく見ると結構アングラ色があったりします。
学生街ならではなのかな、と思いながら、良いカメラアングルを探していると、ややしてコーヒーが、続けてホットケーキが運ばれて来ました。
赤い鮮やかなお花の描かれた大皿に盛られた、きつね色に焼けたホットケーキの横には、クリームのように絞り出されたバターと、刻んだ生のイチゴが和えられたホイップクリーム。なるほど「イチゴクリーム」です。
更に、琥珀色のシロップも添えられていました。
コーヒーのカップはミントンのハドンホール ブルー。緑と黄色に塗られた壁のある、このお店に合っています。
分厚いパンケーキにナイフを入れて、まずは一切れ。
生地は、ふわふわでもしっとりでももっちりでもなく、さくっとした食感で、昔ながらの、という形容詞がぴったりな感じ。
このお値段で、普通に美味しい、というのがとても嬉しい。
かなりボリューミーですが、バター、イチゴクリーム、シロップ、と味の変化を楽しみながら食べられるので、飽きることはありません。
コーヒーは、ちょっと薄めかな。おしゃべりしながら頂くならこれくらいでもいいのかも。
ホットケーキとパンケーキの違いって何だろう、と思って調べてみたら、本来は同じものなのですが、日本ではパンケーキは薄めで食事として食べられるもの、ホットケーキは厚めで甘く、デザート感覚のものを指すことが多いそう。
スプーンハウスのホットケーキは、間違いなく後者だな、と納得したのでした。
※スプーンハウス
住所:東京都世田谷区松原2-29-18
電話番号:03-3321-0713
営業時間:[月~日]12:00~20:30、不定休