ミステリ好きは行くべし!「西浅草 黒猫亭」で秘密めいた夜を

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都内北部や東部は私の行動圏外で、あまり取材に行けていません。
そこへ友人が願ってもない素敵なお店の情報を持ってきてくれました。
西浅草に、横溝正史の「黒猫亭事件」をイメージしたお店があるというのです。
横溝の「蔵の中」を舞台化したこともある身としては(しかも表紙絵の杉本一文氏の許可を得て、イラストをチラシに使わせて頂きました)行かないわけにはいきません。
このお店を教えてくれた友人は、その公演で人形・千鶴さんの着物と、私が演じた小雪の髪飾りを作ってくれたのでした。

浅草の夜は賑やかでした。
昼のように明るい路上にテーブルと椅子が並べられ、大勢の人々が陽気に飲み食いしています。
大通りから一本入ると、ほの暗い小道に光を落とす、アーチ状の窓。
ドキドキしながら扉を開けると、目に飛び込んできたのは弧を描くカウンター。


奥の本棚にはお馴染み角川書店の横溝正史文庫が、ビニールのケースに入れられてきっちりと並べられています。


粋に着物を着こなしたマダムに今日のケーキを尋ねると、気になっていたキャロットケーキ(550円)があるというので、二人ともそれをオーダー。
このお店はケーキと日本酒とのペアリングを提案しているそうなのですが、残念ながらお酒が飲めない我々は、それぞれブレンド(600円)とアイスコーヒー(700円)を頼みました。
カウンターには「犬神家の一族」の舞台のチラシなどが置かれています。さすがです。
私が岡山で開催されている「1000人の金田一耕助」というコスプレイベントの話をすると、すかさずマダムが「これですか」とパンフレットを差し出してくれました。


打てば響くような反応に、嬉しくなってしまいました。
レトロなガラスのカップに注がれたコーヒーは、何というか澄んだお味。


そしてキャロットケーキ!しっとりとそしてみっしりとした生地。添えられたバタークリーム。これが本当に美味しかったです。
夏の夜のひと時を過ごすのに、これ以上ない魅惑の空間でした。

店内では下駄などオリジナルグッズの販売も。

アーチ状の窓の端には、てるてる坊主が。

久しぶりの友人との会話も弾み、結局閉店時間まで居座ってしまいました。
次に伺う時には、また違うケーキを頂くのを楽しみにしたいと思います。

※西浅草 黒猫亭
住所:東京都台東区西浅草2-9-1
営業時間:[水・木]19:30〜22:30、[金~日] 12:00〜20:30、月・火休
URL:https://www.facebook.com/nkuronekotei/

西浅草 黒猫亭

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