少し勇気がいるかも?ビル地下の「シーザー」へ

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こんにちは。
ライター瑠璃です。

今年はビル中の喫茶店にフォーカスを当てたいと思いつつ、この状況下のため思うように訪れる事もできないもどかしさもあります。

なぜビル中喫茶か?というと、
「喫茶店に行くまでの建物も楽しめるから」。

本日訪れた赤坂の「シーザー」もそう。

建築や働く乗り物が好きな方は誰しも知っている小松製作所の本社が入るコマツビルの地下商店街にあります。

まず、玄関はこのような感じ。


「御用の方は受付へ」と書いてありますが、地下の商店街に行くには受付の必要もありません。
すぐに階段を降りる前に、フロントに展示してあるパワーショベルを見学します。

ユンボと書こうとしたら、他社の商標登録でした。

なかなか間近で見ることは出来ないので(ほほ〜ここにシリンダーが)等と思いつつ、すぐ横にある階段で地下へ。

階段のこの大理石!
化石ないかなぁ。

商店街と書いてありながらも今は残念ながら、「シーザー」一店舗のみです。

かつては売店などで賑わったのでしょうか。

地下の商店街でもひときわ大きい一角に「シーザー」はあります。
お店に入るとすぐに店員さんが席に案内してくれます。

このご時世なのですが、全席喫煙。
実は赤坂付近は喫煙できる喫茶店が多いそう。
古くからのビジネス街、官公庁街でもありますからね。

ヤニで黄色くなった照明の傘。

座るやいなや、手書きの「本日のメニュー」を出され、
久しぶりの外食で注文を戸惑いつつも、咄嗟にAランチを注文。

ここにいるお客さんはこのビルで働いている方ばかりだから、メニュー表も見ないのかもしれない。と思いつつ。

ほどなくして30cmもあるプレートに、1合近い白米に、サラダ、スパゲティに、メインの生姜焼きとこぶし大(!)のメンチカツ。

牛肉の生姜焼き+キャベツメンチ(900円)

先程も書いたが、かれこれ外食は久しぶりで「わ!こんなに食べれるかな」と何故か不安になる。

そんな不安も他所に、ひとくち食べたら「いつもの調子」が戻ってくる。

はじめのうちはどんな料理かじっくり見ながら食べるのだが、
次第に周りの人やBGMや、壁に書かれたメニューを見る余裕が出てくる。

机や椅子はシンプル。

なんと言ってもこのメンチカツは大変に美味であった。
少し口を怪我しそうな程にサクサクの武器みたいな衣の中は、ほぐほぐのメンチと細かに切ったキャベツが入っている。
このプレートの上だから食べられるけども、そうでなければほぐほぐのメンチとキャベツは散らかってしまう。

外食というものは、「日常」から少しだけ出たところにある。

私の日常のメンチカツはガチガチなのである。
ところが外食をすると、そうでないことに気付かされる。

このお店はお昼時を過ぎても満席であった。
タイミングよく空席ができた時に写真を撮れた。

そう、コロナ禍の中でこのお店にいると「かつての日常」を感じられた。

非日常も日常も外食によってもたらされるんだなと改めて気付いた

食後のコーヒーは、ちょっと興奮気味の心をニュートラルに戻してくれる。

薄めで酸味は少ない。
アメリカンで、私好みだ。
流れているBGMはずっとビートルズなのだが。

ここは夜も営業しているそうだ。
四六時中忙しいこの様子を眺めることでホッとするなんて変だが、
コロナ禍の中、1人で過ごしていて誰とも会わない日が3ヶ月以上も続くと「忙しさとは何だろう」なんて苛まされたりもする。

感染対策を行い、たまには「私以外が作る日常音」を聞きに喫茶店へ行ってみてはいかがだろうか。

会計時にお店のママらしき方にこのお店のことを聞いてみた。
創業53年だそうだ。
ビルができた頃は商店街もにぎわっていたそうだがテナント料の高騰などもなり撤退したそう。
なんと、「シーザー」のママはこのお店を始める前は有楽町の交通会館の喫茶店を2店舗も経営していたらしい。
半世紀前に売却したので現在はどうなっているか知らないそうだ。
こうなると交通会館にもいかねばなるまい。
今年のテーマはビル中喫茶だし、ちょうど良い。
シーザー
東京都港区赤坂2-3-6
コマツビル地下1階
溜池山王駅9番出口すぐ
8:00~18:00
土日定休
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