華やかな街の地下に存在する、大人の空間 「薔薇」

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近くの会社で働く知人にお勧めされて、一度訪れてみたいと思っていたお店です。


私の芸名である「瓏砂」にはラテン語の薔薇の意味があり、私がやっているアートサロンカフェ《哲学者の薔薇園》(錬金術の書物の名)にも掛けています。
そんなわけで、薔薇にはとても思い入れがあります。
店名に「薔薇」の付くお店に、お気に入りが多かったのですが、残念ながら大船の「薔薇館」も銀座の「薔薇屋」も無くなってしまいました。
「薔薇屋」はコーヒー1杯1000円以上して、なんて高いのだろう、と思っていたものですが、ここ「薔薇」もほとんどのコーヒーが1000円以上。
昔ほど値段にびっくりしなくなったのは、私も大人になった証拠でしょうか。


地下へと降り、「薔薇」とだけ書かれたシンプルな看板が横に掛かった小さな扉を潜ると、そこは珈琲色の空間。


壁には、ルノワールの複製画が掛かっていました。


渋い空間ではあるのですが、そこここに薔薇モチーフの小物が飾られ、どこかしら女性的です。


流れている音楽もジャズやクラシックではなく、オルゴールミュージック。
ブレンドコーヒーは「ぶれんど かおり」(1000円)と、「ぶれんど こく」(1000円)の2種類。
いつもなら「ぶれんど こく」を頼むところですが、「本日のおすすめ珈琲 ブラジル・サントス」(1000円)という単独メニューがあるのに目を留め、それにしました。
そして、ケーキ(500円)が3種類ほどあったので、モンブランを注文。


カウンターの後ろのカップボードには、カップがずらりと並んでいて、手前にはサイフォンの器具。


店内はビジネスマン風の人々で賑わっています。
やはりというべきか、近くの席にいたお客はTBSの社員さんのようでした。


マダムが運んで来た、ナルミのカップに入れられたコーヒーはとても柔らかみがあり、少し物足りないくらい。


モンブランは、パウンドケーキの台にクリームが絞られ、こちらも上品なお味。
上に乗った栗がマロングラッセではなく、小さめの茹で栗なので甘すぎず良かったです。

帰りにマダムに「薔薇のグッズが多いんですね」と言うと、「お客様が下さるのよ」と仰いました。
続けて、「薔薇が好きな訳じゃないんだけどね。薔薇って漢字が好きなの。カタカナは嫌だったので。カフェって呼び方も嫌」と。面白い方だな、と思いました。
「いつからやってらっしゃるんですか?」と尋ねると、「あなたが生まれる前からよ」とのお答え。
「え、何年ですか?」
「平成8年(1996年)」
返答に困って、「そんなことないですよ」と言いましたが、「昭和生まれです!」と答えればよかったです。
きっと、マダムとのお喋りを楽しみに通われる方も、多いのでしょうね。

※薔薇
住所:東京都港区赤坂3-14-7 バルビゾン44 B1F
電話番号:03-3586-9929
営業時間:[月~木] 11:00~22:00 [金・祝前日] 11:00~24:00、土日祝休

薔薇

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