国内随一のアフタヌーンティが楽しめる「ル・ジャルダン」
昨年、惜しくも逝去された紅茶研究の第一人者、磯淵猛氏の著作の中で、日本で本格的なアフタヌーンティの楽しめる数少ない場所として、ル・ジャルダンが紹介されていたのはひと昔前のこと。
その後何度かの紅茶ブームを経て、今や紅茶専門店の数こそ多くはないものの、アフタヌーンティの楽しめるホテルのティーラウンジはかなりの数を数えられるようになりました。
それでも、1878年(明治11年)創業の椿山荘のロビーラウンジ、ル・ジャルダンの人気は衰えることがなく、アフタヌーンティは席に案内されるまでしばらく待つという人気ぶり。
そう、平日は予約可能なのですが、土日祝日はインターネット経由で若干数予約可能なだけで、後はウェイティングリストに記載して呼ばれるまで待つことになります。
椿山荘へは何度も訪れていて、ル・ジャルダンでもクリスマスの夜に向かいの東京カテドラルでのミサ前の時間を過ごしたこともありますが、やはりアフタヌーンティ目当てで来ることが多いです。
「レトロ喫茶東京」の管理人Koma氏提供の株主優待券のお陰で、昨年11月にも、柚子レモンアフタヌーンティを楽しみました。
今回は、ベリーベリーアフタヌーンティ。少し早い春の訪れを喜ぶのにぴったりです。
アフタヌーンティセットにはなさそうでしたが、ル・クルーゼを使用したスイーツもあるようで、鍋や食器がディスプレイされていました。
この日は良いお天気だったので、ル・ジャルダンの店名通り、庭園の緑が爽やかでした。
アフタヌーンティ(4400円)は30種類程もある紅茶やハーブティが飲み放題なので、皆大抵4種類くらいは頼みます。
私はまず、シーズナルティーのレッドチェリーを頼みました。
ハイビスカスやローズヒップがブレンドされた、ルビー色のハーブティが、ガラスのカップで運ばれてきました。
甘味がつけられていて、それほど酸っぱくありません。
二人分ずつが盛り付けられたアフタヌーンティスタンドが運ばれてくると、皆歓声を上げました。
まずは下段から、頂きます。
ローストビーフとブルーベリーのサンドウィッチ、木苺とクリームチーズのオープンサンドなど、ここにもベリー類がふんだんに使用されています。
一口サイズながら繊細な味付けで、口に入れると幸福な気分に包まれます。
紅茶の二杯目は、オーガニック・ウヴァ。
蘭の花の香りと形容されるウヴァは、私のお気に入りの紅茶です。
シーズナルティー以外の紅茶は、ポットサービスで2杯分は入っています。
お楽しみのスコーンは、ブルーベリーとプレーン、それに楕円形のラズベリー。
クロテッドクリームにも、チョコが練りこまれています。
スコーンを半分くらい片付けた辺りから、そろそろお腹が苦しくなってきます。
めげずに三杯目の紅茶を注文。アイリッシュ ウイスキー クリーム。
カカオとウイスキーの芳醇な香りに、改めて食欲をそそられます。
パンナコッタ、フィナンシェ、ハート型のタルト、赤スグリと苺のガナッシュと、見た目も可愛らしいスイーツを平らげて、すっかり満腹になりました。
でも、シーズナルティーのストロベリーミルクチャイは頂きたい。
最後の一杯として、注文。
ゆっくりとティータイムを楽しんだ後は、腹ごなしに庭園をお散歩。
季節を五感で感じられる、最上の贅沢を味わえるこのお店。
桜の季節に、また訪れたいと思います。
※ル・ジャルダン
住所:東京都文京区関口2-10-8 ホテル椿山荘東京3F
電話番号:03-3943-0920
営業時間:10:00~21:00、無休
URL:https://hotel-chinzanso-tokyo.jp/restaurant/jardin/