君は誰を待つのか。浅草特集、「待合室」

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ライター瑠璃がお送りする浅草特集。

令和元年の終わりに向けて一挙公開したい。

 

さて、先日の ブロンディ から浅草寺方面に六区通りに入って数分。

ここは観光名所としての通りとしても有名なので一度は見かけたことがあるかもしれない。

周辺にも浅草の観光としての再開発にも負けず古い商店・飲食店が点在している。

喫茶「待合室」である。

「M・C」のイニシャルを組み合わせたロゴが何とも乙な感じがする。こちらの看板は新しいが創業1963年、つまり54年の歴史がある。

外に立てかけてあるメニュー表も上品な雰囲気が漂う。

 

「光サイフォンにて抽出しております」の文字は手書きだ。ちなみに光サイフォンというのは火(アルコールランプやガス)ではなくハロゲンランプ(!)でコーヒーを抽出するようだが、実は筆者も詳しくは分かっていない。ハロゲンランプと言えば高速道路の照明を思い出すのだが、今はより安全性耐久性の高いLEDに変えられている。

店内は広々と見通しが良い。

全席喫煙です

ゆったりとしたソファ席だ。

今回はこのあとに予定があったため席に着くなりコーヒーを注文。

ブレンドコーヒー(500円)

やはり珈琲はシンプルな白の陶器が一番あう。その香りや色を引き立てるし、飲んでいる間に余計なことを考えなくて済む。

店内もこざっぱりとしていて、比較的静かだ。クラシックがゆったりとながれる。

こちらの大きな絵画が焼き付けされたタイルも美しい。マスターに聞いたが、開店時からあるそう。製作者などはご存知ではないそうだが、この当時、このような大きな焼き付け塗装のタイルが流行ったそうだ。

伝票には純喫茶らしく定番メニューが印字されている。やはりソーダ水は定番メニューだよなあと思うのである。私がそう思うのは荒井由実の「海を見ていた午後」という楽曲に喫茶店でソーダ水を眺める描写があるのだが、そのせいであろう。今でもよほど寒くない日以外は珈琲と合わせてソーダ水をよく頼む。

お店によってもレシピが異なる。(次回の記事に掲載したい)

 

今回は「待合室」にいながらもそそくさと店を出てしまったが、帰り際にマスターと少し話をしたらいろいろと教えてくれそうな気さくな方であった。

次回誰かを待つにしろ待たないにしろ、ゆっくり訪れた時に光サイフォンについて聞きたい。

優美さとレトロさのあるアーチ型の入り口

 

純喫茶 待合室

東京都台東区浅草2-4-3

03-3841-1214

 

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