街を見守り40年、「彼留哩(ペルリ)」はペリーのこと

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京王線沿線は近年開発が進み、明るくお洒落な駅が多く存在します。
仙川もその一つ。駅前には大きなスーパーマーケットが立ち並び、安藤忠雄設計の建物が連なる「安藤ストリート」があったりと、現代的な都市の景観が広がっています。
その仙川の駅前の商店街の一角、細い階段を上ったところにあるのが「彼留哩」。
なんと1977年(昭和52年)の開店以来、無休で営業してきたそう。
私は建物の意匠とか間取りに目が行く方なのですが、このお店は窓際が一段高くなっているのが魅力的に感じました。


店内は各地のお土産物からドコモダケ(!)のマスコットまで、雑多なものが飾られている割に、不思議と統一感が感じられるのは、古い木の色合いが基調となっている為かも知れません。


メニューを見ると、何故かブルーマウンテンを筆頭に、ストレートコーヒーの銘柄が並び、それが終わってからブレンド、アメリカンと続いています。
普通はハウスブレンドを一番上に持ってくるものだけど、と思いマスターに尋ねると「うちではストレートコーヒーを味わって欲しい」とのお返事。
しばらく迷いましたが、ブラジル(500円)を選びました。
フードは、今ケーキしかやっていない、とのことで、4種類の中からベイクドチーズケーキ(450円)をオーダー。
ケーキはドリンクとセットで150円引きになります。
ややしてレトロシックなコーヒーカップで運ばれてきたコーヒーは、一目見て薄いな、と思い、飲んでみるとやはりアメリカン並みの薄さ。


濃い目が好きな私は少し残念に思いながらも、お腹が空いていたのでスフレ状のチーズケーキをパクパク食べつつコーヒーも飲んでしまいました。
店内に飾られているものじっくり見ていると、マスターが気軽に話しかけてくれました。
角笛のようなものはニュージーランドの原住民のペニスケースなのだとか、その隣のカンガルーの皮袋は日本の企業が開発したのだとか、天狗のお面の対になる場所に掛かっているのは韓国の仮面なのだとか。


言われてみると、至る所に飾られているものは日本の観光地のお土産物のみならず、世界各国の民芸品なのです。
それらよりもドコモダケに反応する人が多い、と笑うマスター。
しかし、ずらりと吊るされたマスコットの糸の長さのバランスも絶妙でした。只者ではないセンスです。
カウンターがまた素敵で、まるでマスターの城のようだと思いました。

私はガテマラが好きなんですよ、と悪戯っぽく告げるマスターの言葉に、次はガテマラを頼もう、と思いながらおいとましたのでした。

※彼留哩
住所:東京都調布市仙川町1-16-11 2F
電話番号:03-3308-9497
営業時間:10:00~20:00

彼留哩

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