蘇る綜合藝術茶房「月花舎」異端のジャズ喫茶再び

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かつて四谷三丁目に存在したジャズ喫茶「喫茶茶会記」。
私が運営する企画団体《哲学者の薔薇園》を月一で開催させて頂いていた場所です。
ジャズ喫茶を名乗りながらジャンルに捕らわれることのない、文化的かつアバンギャルドな空間であり、店主の福地さんの人徳により集まった多種多様な人々が集い交わり、さながら人間交差点の様相を呈していた無二の場所でした。
2021年、建物の取り壊しに伴い惜しまれつつも閉店することになり、店主福地さんは信州・茅野に移住してそこで活動を続けていたのですが、2024年に満を辞して本の街・神保町に新たな拠点を開きました。

行きたいと思いながらなかなか機会を得られず、漸くお邪魔したのが2024年の忘年会。
四谷三丁目時代から毎年の恒例であった、入れ替わり立ち替わり関わりのある人々が顔を出し、福地さんがゆるく仕切りながらの自己紹介が延々と続く、持ち寄り式の忘年会です。

「夜の質感を大切にする」喫茶茶会記のコンセプトは引き継がれているようで、推奨ドレスコードはモノトーン。

月花舎の内部はかつての茶会記の空気感そのままに、更なる進化を遂げていました。

奥行きのある空間に並べられたテーブル。手前にある書棚は「ハリ書房」の所管なのだとか。

奥へ進むと、右手にレコードプレーヤーとアップライトピアノ、突き当りにスピーカーとオーディオ機器。

左手にはカウンターと厨房スペース、そしてトイレ。かなりゆとりのあるスペース配分です。

コンクリート剥き出しの壁に重厚なアンティーク家具が置かれた、ストイックかつ先鋭的なセンスの調度は、流石としか言いようがありません。

更に魅力的なことには、月花舎にはロフトのようになった2階が存在するのです。
忘年会の時には、ダンサーさんが階段の手摺をうまく使って踊っていました。

2階にも書棚があり、写真集などを繙きながらゆったりとお茶が頂けます。

取材に伺った日はイベントの打ち合わせを、この2階のテーブルで行いました。
コーヒーといきたいところでしたが、ちょっと喉の調子が悪かったので、スパイスティーを頂くことにしました。

「ほうじ茶とシナモン」「和紅茶とカルダモン」「和紅茶とクローブ」(700円)の三種から、「和紅茶とクローブ」をセレクト。
ドリンクにはキューブ状の生チョコレートが添えられています。
お茶請けに、バウムクーヘンを頂きました。キャラメル195というほろ苦いソースがかかった、大人の味。

すべてが洗練されている。やはりこの店主は只者ではない。
これから月花舎がどんな場所に育っていくのか、楽しみに見届けたいと思います。

※月花舎
住所:東京都千代田区神田神保町3-5 ニュー徳栄ビル1F
電話番号:03-6627-1951
営業時間:12:00〜22:30、月休
URL:https://gekkasha-jinbocho.modalbeats.com/

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