ビストロから華麗な転身、貴重な和カフェ「クリクリ」

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日本茶の飲めるカフェが少ないのは何故か、常々不思議に思っていました。
私の実家のある鎌倉には、甘味処はそれなりにありますが、それ以外の地域では滅多に見掛けません。
が、東京オリンピックを控えている為か、最近都内にも徐々に増えてきている気がします。

度々前を通るものの、今まで入ったことのなかったこのお店の看板が、ふと目に飛び込んできたある昼下がり。


見ると、パフェや和スイーツなどなかなか魅力的な品揃えです。
早速入ってみることにしました。


ドアを押して中に入った途端、新鮮な驚きに打たれました。
鮮やかなグリーンの窓枠にステンドグラスを持つ、西洋風の外観とは打って変わって、中は純和風!


達磨時計に階段箪笥、壁には水墨画、鉄の茶釜にお湯がふつふつとたぎっています。


聞けば、元はビストロで夜しかやっていなかったのを、最近カフェに鞍替えしたのだそう。
道理で、今まで気づかなかった訳です。


メニューから、あまいものセット(990円)をお汁粉で注文。
お茶は、かりがね茶に決まっているようでした。
説明書きには「玉露の茎や小葉のお茶です」とあります。
まず最初に運ばれてきたのは、小さな器に入った、梅干を沈めてあられを散らしたお湯。


それから、漆器の器に入れられたお汁粉と、急須と湯呑み、砂時計がそれぞれお盆に乗せられて運ばれてきました。
いずれも、黒と朱の色彩が美しく、心が浮き立ちます。


まずは、お茶を一口。
甘味と旨味が凝縮され、驚くほど濃く出ています。
お汁粉は甘すぎず、小豆の味がしっかりします。


お茶を飲み終えると、「お代わりはいかがですか?」とマダムがお湯を注ぎに来て下さいました。
二煎目が美味しいかな?と思ったのですが、最初の方が美味しかったです。
ランチタイムは出せないけれど、15時以降はお抹茶も頂けるとのことでした。


結構長居したので、もう一杯お願いしたら、マスターが「自分で注げるよ」と教えて下さいました。
見ると、茶釜のところに「ご自由にお汲み下さい」の張り紙が。


それをきっかけに色々お話をして下さいました。
マスターが手を痛めて2年程休業し、ビストロ営業は難しくなったので、カフェに転向したのだそう。
内装は以前とあまり変わっていないそうです。
店名の「クリクリ」というのは、ギリシャの羊の品種名なのだとか。
ビストロ時代は色々な国のお料理を出していたようで、ランチにもその名残があるので、今度是非、頂いてみたいと思います。

※クリクリ
住所:東京都渋谷区代々木3-38-12 参宮ビル1F
営業時間:12:00~18:00、月・火休
URL:https://www.instagram.com/kri_kri_nishisando/

クリクリ

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