道行く人も、「ヴェルデ」から漂ってくる珈琲の香りで幸せになれる
恵比寿のカフェ ラヴァンドは私にとって、池ノ上プトーカフェや西荻窪それいゆ、新宿らんぶる、原宿レピドールなどと同じく昔からのお気に入りの喫茶店で、「レトロ喫茶東京」のライターを始めて以来、早く紹介したいと思っていたお店でした。
やっと行く機会に恵まれて勇んでお店へ向かった私は、目を疑いました。お店が無いのです。
ショックでした。
気を取り直して、以前から存在を知っていたけれど入ったことのなかったヴェルデへ。
このお店はいつも珈琲のいい香りがしていて、気にはなっていたのですが、今回も珈琲の焼ける強い匂いと共に、煙突から煙がもくもく。
焙煎器のある珈琲専門店は珍しくはありませんが、ここまで稼動しているというのはそんなにないような気もします。
お店の前の黒板には「朝、夕の二回豆を焼いています。ケーキも手作りしています」とあります。
20数席程の店内には、年配のお客様のグループが何組か。カウンターにも常連らしき女性がマスターとお喋りしています。
相当、居心地が良いお店なのだと分かります。
二人掛けの小さなテーブル席も空いていたのですが、アルバイトらしきスタッフの男性に「カウンターへどうぞ」と言われました。珍しいです。
大抵は「お好きな席へどうぞ」と言われるので、店内全体を撮影できるように隅の方のテーブル席へ着くことが多いのです。
メニューを見ると、ブレンドコーヒーは浅煎り・中煎り・深煎りの3種類(いずれも600円)。
中煎りを選び、ケーキはシフォンケーキ(300円)が日替わりで紅茶とチョコレートとあったので、チョコレートにしました。
お客がひっきりなしに出入りしていて、珈琲豆を買いに来たお客にはマスターが丁寧に説明しています。
やがて運ばれてきた、丁寧にドリップされた温度が低めのコーヒー。シフォンケーキもそれに合わせて出されました。
お皿がウェッジウッドだったのでもしや、と白いシンプルなコーヒーカップの裏を見てみると、やはりこちらもウェッジウッドでした。
中煎りとはいえかなりコクもキレもある、しっかりした味のコーヒーでした。
ただ、これは私のセレクトミスですが、このコーヒーにシフォンケーキは軽すぎました。
ふわっとした生地と、添えられた甘味の抑えられたホイップクリーム。
間違いなく美味しいのですが、このコーヒーならもう少し濃厚なケーキでないと。チーズケーキかアーモンドケーキを頼めば良かったかも。
店内の写真は、お客様との距離が近すぎてカメラを向けるのがためらわれたので、席を立つまで待ちました。
うまい具合にお客が居ない時を狙って写真が撮れましたが、常にお客が入れ替わり立ち替わり入ってきていました。
店内から見た焙煎器。焙煎専門のスタッフがずっと付いているようです。
折角のカウンターでしたが、マスターがいるのとは反対側の端に座ったのもあり、話しかけるタイミングが掴めませんでした。
次の機会があれば、マスターのお話も伺ってみたいと思います。
※ヴェルデ
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-20-8 コンド恵比寿1F
電話番号:03-3496-1692
営業時間:[月~土] 10:00~20:00、[日・祝] 13:00~20:00、無休