個人のお宅でくつろげる「音楽喫茶サンメイト」
燃え上がるような素晴らしい夕焼けが空を染めた秋のはじめ、森下という不慣れな土地で、我々は喫茶店を訪ね歩いていました。
地図では確かにこの辺なのだけど、と何度か行きつ戻りつした道に、やっと看板を発見!
階段を上って入口の前に立ちましたが、どう見ても普通の家なので、扉を開けるのを少し躊躇いました。
中はやはり普通のお家の玄関。でも、スタッフさん(というかお家の方)がスリッパを並べ、中へと誘って下さいます。
そして、タンゴ音楽をかけてくれました。
奥の応接間のような部屋には、何台かの椅子やテーブルが並べられていて、私たちは隅のソファー席に腰掛けました。
窓際にはグランドピアノと、小さな太鼓が置かれています。
そういえば音楽喫茶のビブリオ・クラシックも、普通のお家のような雰囲気だったな、と思いながら、メニューを見てみます。
サンメイトセット(750円)は厚切りトースト、ゆで玉子、野菜スープ、ドリンク付というので、これはお得だなと思い、ダージリンで注文。
相方はダージリン単品(450円)を注文しました。
ビブリオ・クラシックでもそうでしたが、音楽喫茶は何となく紅茶が似合う気がします。
スタッフさんは注文を取ると奥に引っ込んでしまい、個人宅で家主と向き合う気まずさは感じなくて済みました。
ふと後ろの壁を見上げると、私の愛する画家サルバドール・ダリの、最も好きな絵「記憶の固執」のプリント画が掛かっているではありませんか!
良い趣味だなーと内心ニコニコしながら寛いでいると、お食事が運ばれてきました。
紅茶をガラスのポットから、ナルミのカップに注いで飲んでみます。
ダージリン特有のキリッとした渋みがあって、美味しい。差し湯もしてくれるそうです。
陶器のカップに入ったスープは玉ねぎ、人参、じゃがいも、マッシュルーム、ウインナーと具だくさん。
よく煮込まれていて、ほっこりします。
トーストは片方がマーガリン、片方がマーガリンと苺ジャムが塗られていて、味の変化を楽しめます。
サイトを見ると月1、2回、タンゴやシャンソンのコンサートを開催しているようです。
帰り際にマダムがお話して下さったのですが、コロナ禍で外出できなかった反動で、生で音楽が聴きたいという要望が募り、それに応える形で1年程前に開店したのだそうです。
このようなお店が増えてくれて嬉しい、と心から思います。
※音楽喫茶サンメイト
住所:東京都江東区森下1-11-5 サンメイトビル2F
電話番号:03-5600-3953
営業時間:[木〜日]10:00~20:00、月〜水休
URL:https://sanmeito.my.canva.site/