好きな物に囲まれた独特な空間で。この地の「カド」は2023年7月末まで

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今やスカイツリーの街として知られる、向島地区。

そこには独特な内装で有名な喫茶「カド」があります。

今回は久しぶりにレトロ喫茶東京のメンバーで訪れました。

下町の住宅街の中に突如現れる中世ヨーロッパのような鉄格子で、地図がなくとも「ここだ。」と分かります。

この手描きの看板、雑誌やネットで見たことがあるという人も多いかも。

志賀直哉の弟、志賀直三がデザインを手がけたのだそう。

創業から65年、現在は2代目の方が店主をされています。代々集められた古道具や西洋絵画が並び、タイムスリップしたかのようです。

メニュー表はないので、壁に貼ってある年期の入ったメニュー表を見て注文するのですが、店主の方のおすすめの「活性生ジュース」とくるみパン(トマトクリームチーズサンド)を注文することにしました。

注文したものが出てくるまで、メンバー3人で店内を見まわしていると、店主さんが「写真撮りたいなら撮っていいよ!」とぶっきらぼうに話しかけてくれました。

カウンター席~入口

天井

入口にある古いストーブや電話機

時計の針はあっていませんが、左右それぞれの中間くらいが正しい時間でした

撮影を楽しんでいるとお待ちかねの活性生ジュースとくるみパンがきました。

ジュースはいわゆるスムージーのようで、中身は「アロエ・レモン・りんご・はちみつ・セロリ・パセリ・アスパラ」だそう。う~む、健康に良さそう。お味もとても良くて、甘さもあり、野菜やハーブの青臭さは感じません。

くるみパンはしっかりボリュームもあり満足出来ました。

このパンは店主さんが毎日店内で捏ねて作っているようです。この日も翌日の仕込みをされていました。

噂では、こわいとかやる気のないと言われている店主さんですが、全くそのようなことはなく、お店を守っていきたい、お客様に良いものを提供したいという情熱的な方だと感じました。店内の美術品・骨董品や、内装、食事に関して質問したら、すべて答えて下さいました。

こんな唯一無二のお店ですが、残念ながら7月いっぱいで閉店するそうです。

理由を尋ねたところ、建物の外壁が老朽化により崩落しているからだそう。

もう行けないのか・・・と思った皆さん、ご安心を。

こちらのお店は内装ごと移転します。

場所は遠くなりますが、茨城県日立市です。久慈浜の海水浴場からすぐのところだそうです。

なぜそこに?と聞いたら、「海が見えるところに店を持ちたかった」とのこと。「こんな何もない所はつまんねぇよ」とも。

移転後の営業日は未定とのことですが、Instagramで近況を投稿しているので、気になる方は是非チェックしてみて下さい。(アカウント名はfresh_juice_kado)

店内には店主厳選の西洋画が飾られていますが、今は100点以上ある中で特に好きなものを飾っているそう。

また、店内で一番古いものは?と聞いたところ、こちらのロココ調の1700年代の時計でした。

現在の店舗での営業は7月30日まで。

この景色を見たい方は何としてでも訪れて欲しいものです。

 

季節の生ジュースとくるみパンの店
墨田区向島2-9-9
03(3622)8247

 

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