京都の本店を偲ばせる「イノダコーヒ 東京大丸支店」
古都・京都には、名店と謳われる老舗の喫茶店が数多くあります。
ソワレ、築地、フランソア喫茶室……。
そんな中で、私の一番のお気に入りは、イノダコーヒ本店でした。
町屋風の外見からは想像もつかない、広々とした店内は、全面ガラス張りの為か、室内なのに庭園にいるような不思議な雰囲気。
レンガ壁の通路には、幾つもの鳥籠が置かれています。
そんなイノダコーヒが東京駅の大丸にも入っていると知り、行ってみたいと思っていたのですが、今回その機会に恵まれました。
8階のフロアの片隅に、格調高い佇まいのエントランスを発見。
入口のコーヒーミルのオブジェは、京都本店の通路にも置いてあったものです。
中は広々としていて、背もたれの高いソファの赤が、なんとも鮮やかです。
高層階にある為、まばゆい光が差し込むのに、高揚感を覚えます。
音楽は流れていませんでしたが、客層が落ち着いているので、話し声もさほど気になりません。
相方はお腹が空いたのでお食事を、と、ホワイトソースのスパゲティ「ボルセナ」(1180円)を。
私はケーキセット(コーヒーまたは紅茶付き1250円)にしようとメニューを眺めると、シンプルなケーキが多い中、期間限定の「五色豆と抹茶のサンドパイ」が一番デザインが凝っていて惹かれたので、それにしました。
普段は抹茶のデザートを頼むことはまず無いのですが、京都のお店ということも頭にあったからかもしれません。
コーヒーに砂糖とミルクはお入れしますか?と聞かれて「ん?」と思いながらお断りしたのですが、それがここのスタイルだったのですね。
やがて、注文の品々が運ばれてきました。
まずコーヒーを飲んでみて、思わず「美味しい!」と声が出ました。
酸味も苦みもしっかりしていて、コクのあるコーヒーです。
メニューに「アラビアの真珠」とあるのが、セットのコーヒーなのでしょうか。
説明には「モカコーヒーをベースに、香り、コク、酸味を絶妙なバランスに仕上げた、ヨーロピアンタイプの深焙りブレンドです」とあります。
ケーキは小ぶりながら、写真通りの美しいデザインです。
言わば和風のミルフィーユ。
抹茶と甘納豆の和の味わいが、カスタードクリームとサクサクのパイの洋菓子の中に上手く馴染んでいました。
ゆったりとした、贅沢な時を過ごさせて頂きました。
京都本店にも、またいつか訪れたいと思います。
※イノダコーヒ 東京大丸支店
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1 大丸東京店8F
電話番号:03-3211-0033
営業時間:[月~水・土・日]10:00~20:00、[木・金]10:00~21:00
URL:https://www.inoda-coffee.co.jp/